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SUS by SUSPEREAL

SUS by SUSPEREAL【前編】

現状や現実に容疑をかけ本質を追求する

TOKYO BASE 以下T)今日は宜しくお願いします。まず最初にNormanさんのブランド「SUSPEREAL (サスペリアル)」の始まりについて教えてください。

Norman 以下N)当時Subciety(サブサエティ)のディレクターとしてデザインやったりとかをしていて、その以前も兄とやっていたAG(エージー)ブランドディレクターであった中西さんとのバンド”VAGUE”でギターをやったり、バンド関係繋がりがあったりして、duel(デュエル)の店長のTAP君とか知り合って同じストリートだったから、インスパイアされてて、2005年かなぁ…サブサエティを辞めて立ち上げる前に、2000年にSUSPEREAL TRY DEADっていうバンドを作ってそこから、色々とやっててTAP君のいるデュエルにサスペリアル を置かしてもらうって所から始まってて。

SUS by SUSPEREAL

T)じゃあサスペリアルを立ち上げたのは2005年なんですか?サブサエティを辞めてからって事ですか?

N)そそ。元々サブサエティはCensored Sentient(センサードセンティエント)っていうブランドのオンリーショップだったんだ。その当時は。そこから西海岸的な要素が入るまでの話。サブサエティっていうギャラリーにしようかって言ってて、ちょっとストリートっぽい感じの、あのNYのSO-HOみたいな感じに街をしていこうって話で始まったんだけど…どこからかズレてったっていうね(笑)そういうちょっとお洒落な感じだったはずが、集まった人間がその当時若かったから(笑)俺が俺が自分が自分がっていうね(笑)で、また地方の店も展示会やるたびにオーダーしてくアイテムがやっぱりズレてるじゃない?で段々ダサイ方向に…(笑)なにがダサいのかわからないけど(笑)今の自分もダサイかもしんないし…ただなんていうんだろ…楽しい空間にしようと思ってたのが楽しい空間じゃなくなっていくっていう…

T)あ~自分が思っていたのとちょっと違っていくっていう

N)そそそそ。まぁ難しいんだけどね。みんなやっぱそれぞれ価値観があるし。その価値観と共にストリートブランドを立ち上げていって色んな自分たちを見せる訳じゃない?俺たちはハードコア、俺たちはヒップホップみたいな…そうする事自体が狭いというか…狭くしてるというか。みたいな感じで。(笑)その当時、ほら、みんなストリートがウワッ!としてた時だから。

T)2005年っていうと僕が20歳でちょうど、ストリートめちゃくちゃ盛り上がっていて、ちょっと前の高校生の時は恵比寿のストリートブランドがヤバいって雑誌の取り上げ方されてましたしね。

N)そーだね。当時うちの兄もブランドやってて、まぁちょうど、デビロック、マックダディ、スワッガー、AG,うちの兄もAGやってたし、その影響もあってストリート流れてきたのかなって。僕らがやってたのは第3次4次世代言われてる時で、恵比寿の方が盛り上がってたりしてて、色んなブランドがあった時に始めたから、結局うちらは三番手、四番手の世界なんだよね。で、その中で凌ぎを削ってたっていう…。雑誌の方の取り上げ方も、恵比寿系、渋谷系っていう風に分けてたじゃん?でも実は、人と人は繋がってるんだけども、なぜかグループ分けをしたがるっていうか。良くも悪くも日本人ってカテゴライズしたがるっていうか。それが良い方向に行く場合と悪い方向に行く場合があるっていうか。

T)色々あった2005年なんですね。サブサエティを辞めてサスペリアルをやるきっかけっていうのは?

N)あのぉやっぱり経営者の考え方が変わるし、自分も経営者の下でディレクションやデザインもやってたけれども、当時自分も若かったし、経営者もアパレルの流れでは無い所から出てるから…当時大学の一個下の後輩だったから、スケボーも一緒にやってて、立ち上げた時は会社のやり方をわかってる人とやらないといけないし、自分もわからなかったし、彼は会社やってたからそれで一緒にやる事になって、そこに人が集まって。そういう遊び場所を作っていってという感じだったかな。立ち上げるきっかけになったのが、歳がね。30とか31とかになって。その歳になると周りも結婚してて、同じ会社のスタッフも会社の方針についていけないっていう空気になってて…人のせいにしてまでしてやっててもしょうがないなって。自分でやってみなきゃいけないし。ちょうど時期だったのかな。

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T)サスペリアルのコンセプトってどうやって決めたんですか?

N)当初はSUSPEREAL TRY DEADってバンドをやりつつ、ブランド名も決まってなかったし、リアルを追求していくというか。本当の現実なのか、本当のリアルなのかわからない所に置かれてたから、自分の状況もそうだし。例えば、大衆がこのデザインがいいよとか。サブサエティはアンダーグランドでっていう意味で作ったし、センサードセンティエントは知識が有能であるものがセンサードでモザイクで隠すっていう意味でブランド作ったから、サスペリアルはそれを複合して今まで自分が言いたかった、現状や現実とか本当の事は容疑にかけないと…っていう意味で作ったんだけど。根本的なものは大体ソースは一緒だなっていう。パンクまでは行かないけれど色々な…違う視点から見るっていう。本物を追求するっていう。自分に問いただしてるのかもしれないし。昔の話しちゃうと、学生の時にバンクーバーに留学した後に向こうと日本を行ったり来たりしてたのも影響もあるかな。その頃はシアトルはグランジで、ニルヴァーナだから日本はビーバップ、ダンス甲子園だから(笑)その違いって凄いよね(笑)ビーバップとニルヴァーナだから(笑)それを行ったり来たりする事によって。そこはサスペリアルだよね。本当のリアルはなんなんだっていうね(笑)

T)僕からみるとSUSPEREAL(サスペリアル)って音楽のカルチャーがすごい落とし込まれているのが印象的でした。

N)そうだね。バンドだったりとかそういう音が自分の背景にあるから、それに影響されてるのもあるし、やっぱりグランジだったりとか80年代のロックシーン、シアトルロックだったりとか、すごいインスパイアされてるっていうのはあるね。なんていうのか…反体制政治だったりとか、色んな事があるアメリカがあって、音が生まれててそういうのもインスパイアされてるのかな。当時はピンクフロイド、パールジャムとかキングクリムゾンとか色んなバンドがあってプログレッシブだったりとかそういったものも背景にあるね。

T)それこそ2005年前後ってファッションと音楽って密接な関係にあった印象があるんですね。店にアーティストが居てそのアーティストの着てる服を真似て買ってしまうとかあったと思うんですけど、そういう風潮というのは今も実際、ブランドをやってて感じられますか?

N)今は今のやり方があるのかなっていう気がするんだけど、例えば若い子だったらインスタグラム。インスタグラムの有名の人とか。それで俺らの時代と違う感じのそれはシフトチェンジしてるっていうか。そこは80年代から90年代も違うし。今の自分たちも違うし。そういう関係なのかなっていう。

T )Normanさんが昔、ユーザーとして洋服を買ってた時、ブランドをやり始めた時、で今 この3つの時代ってどう変化してますか?

N)形は変われど新しくなってきてるかなって感じはするし。自分がやってきてたのはデザイナーブランドじゃないから、やっぱりストリートでTシャツにプリントとか本当にイージーなものだったし、それがパターンから作って起こして本気でデザインでやってる感じとまた違うから、何とも言えないけど。0から何かを生み出すとか、それは凄い楽しい事であって、それがデザイナーズブランドなのかストリートブランドなのか…?俺も定かでは無いけれど(笑) 答えはないっていうか。

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T) 一種の表現方法みたいな?

N)そそそ。わからないから…答えが未だにわからないからずっとやり続けてる。

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