COLLECTION

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Finders Keepers

リアルクローズでハイクオリティでなければいけない

Guest : Kazuyuki Akitani

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TOKYO BASE 以下 T.B)秋谷さんがファッションに触れたきっかけはなんだったんですか?

Finders Keepers秋谷 和之 氏 以下 秋谷)本当に一番のルーツって言うと、小学5年生くらいまで遡るんですけど、近所に昔ながらの町のジーンズ屋で働いてた凄くお洒落なお姉さんが居て。僕、小学校高学年くらいからジーンズは好きだったんですよ。理由はわからないんですけど。Bobson(ボブソン)とかBIG JHON(ビックジョン)とか。ガキなのに(笑)でもそのお姉さんが履いてたジーンズはちょっと違ったんですよ。それがLevi’s501だったんですよ。そこからジーンズって何だ?!ってなって、そこから中1くらいまでは、もうガキにして古着に目覚めて。お金ないですけど、本当に安い古着とか。古着に憧れた子供服とかを新宿の伊勢丹とか、界隈の洋服屋さんに母親とかに連れてってもらって。で、中2で大きな転換期が来て、、、ある日HIPHOPを知ってカルチャーショックを受けたんだよね。そのきっかけがSTEREOとかGIRLのスケートのビデオだったんだけど、そこからまずスケーターになったんだよね。僕は東京の西の方の人間なんだけど、そっちの方のメッカのスケートパークに毎日通って。それと今は無くなってしまったけど、秋葉原の駅前にスケートパークがあって。そこにも通ったかな。徐々にスケボーより、HIPHOPのウェイトがどんどん増えてきて。Beastie Boys(ビースティーボーイズ)やMethod Man(メソッドマン)とかに一番影響されてダンサーにスイッチしていった。高校になった時に、アメカジっていうのを好きでありつつ、スケーターファッション、HIPHOPカルチャーの情報も多くなってきて、どんどんその辺のカルチャーにのめり込んでいったね。一番強烈だったのは池袋の高校に入った時に出会ったダンサー達だね。全く知らない世界の奴らだった…

T.B)当時何年くらいですか?

秋谷)96年ですね。

T.B)ダンス甲子園の直後・・・。

秋谷)直後ですね。雑誌で言うと、ストニューとかができた時ですね。ストニューの第1号か第2号の時、僕出てるんですよね(笑)地元紹介みたいな企画で(笑)確か(笑)で、HIPHOPカルチャーとアメカジファッションを平行してやってて。HIPHOPダンスやってドレッドとかなんだけど、結構ファッションはアメカジ。Ralph Lauren(ラルフローレン)の革ジャン着て、RRLのジーンズ履いてティンバーのイエローヌバックみたいな。で、20歳になる手前まで続けて、結構高いレベルまで行ったけど、そのTOPの層が厚くてダンサーで未来を目指すのは無理だと思って。ずっと好きだったファッションでスタイリストになろうって意識がスイッチし始めたんです。

T.B)そこからスタイリストさんを目指したんですね。

秋谷)そうなんです。渋谷で夜な夜な遊んでる時から、ちょくちょく「お前、お洒落だよね」みたいな事を先輩や仲間から言われてて、自分のファッションセンスっていうのを生業に出来る職業ってなんなのかなって、、、その当時考えたのがスタイリストだったんです。

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T.B)そこから専門学校に行かれたんですか?

秋谷)後に行くんですけど、最初は行かずに足で作った人脈でショップを出入りしていて。最初に出入りしてたのは、当時、JUNさんっていうブラジル人の彫り師が手掛けるLUZ(ルース)っていうショップが青山のLAS CHIKAS(ラスチカス) の2階にあってそこはマジでイケてた。そこにしょっちゅう出入りしてて、色々教わって販売のいろはだったり、洋服とはなんだとか、この業界はどうだとか、、、色々聞いてて。で、志したんだけど、やっぱり子供だったんで、一回諦めちゃって。全然そういう世界から離れて。だけど、、、2年くらいしてからやっぱり戻りたいと思って、どうしようかなと思った時に23歳の時に人に薦められてバンタンに入ったんです。

T.B)当時の出入りしてたショップ店員さんはみんな優しかったんですか?

秋谷)でもまぁ、、、あの当時ってショップの人達、めっちゃ怖いし、イケイケだし(笑)普通に僕もぶっ飛ばされたりしましたし(笑)

T.B)え!?ぶっ飛ばされたり、、、?

秋谷)昔ね(笑)もっといきがってたから(笑)極真空手もやってたから。入って行った瞬間に「いらっしゃいませ」ではなく「てめぇ何ガン飛ばしてんだよ!!!」みたいな。いきなりタウンページの角でぶん殴られるみたいな。で、当然大乱闘っていう。新宿の某ショップで・・・。

―(一同笑う)

T.B)凄いですね(笑)そこからバンタンなんですね。入学したのはスタイリスト科ですか?

秋谷)そうです。スタイリスト科に進みました。その時はもうスタイリストを目指していたので。まぁ意味があるのかどうかっていうのは最初はわかんなかったんですけど、とにかく何か道が開けばって思って。まぁ結果3日で意味ねぇなって思って(笑)

T.B)3日ですか(笑)

秋谷)3日くらいで。まぁ、、、要はマニュアル?、、、教科書通り教わる講義を受けてても、果たしてスタイリストになれるのかな?って思って。周りの現役の子達は19歳とかだけど、自分は23、24歳くらいだったし、それまで色んな経験もしてきたし、社会人経験もしてるし。職員よりも年上だったし(笑)でも、意味があるなって思ったのは、現役のスタイリスト講師が来る講義とソーイングの授業。本物のパターンナーさんが教えてくれる技術的な所は意味があるなって思って、それは超まじめに受けました。講師が超美人だったからだけど(笑)、、、また先輩とかのショップに出入りして顔を売って、「自分マジでスタイリストになりたいんです。」って頭下げて回って。その当時圧倒的な存在感を雑誌で放っていた、北原哲夫さんに弟子入りしたくて必死に北原さんに辿りつけるチャンネルを探してたんです。

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Photographer:Reika Figuigui

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