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Shoelace Brand「GETABACO」

スニーカーの表情を変える様々なシューレースたち

TOKYOBASE以下M)今日はよろしくお願いします。

GETABACO水野以下M)よろしくお願いします。

T)このシューレースブランドのGETABACOの立ち上げるきっかけを教えていただけますか?

M)元々はスニーカーショップで働いていて、その間に靴ひもに触れる機会がありました。僕が働いている間に「ロープレース」がNYのショップで発売され出したんですが、まず「自分が欲しい」って思ったんです。しかし日本で売ってる所がなかったんですね。買うにも海外からオンラインで買うと高かったり面倒だったりして。「これを自分で作れないかな」って思ったのがきっかけで、2014年に立ち上げました。最初は自分で使いたいとか、周りで欲しいっていう友人がいるから、というぐらいの感覚ですね。最初はインスタグラムにアップして、欲しい人はGmailに連絡ください、というなんとも怪しい形式で始めました。

T)スニーカーショップで働いてたのは何年前くらいですか?

M)28歳からですね。上京してからです。地元の愛知県で働いていたときは、ファッションとは関係のない仕事をしてましたね。ただ、スニーカーが好きで情報は集めていました。

T)スニーカーは何足ぐらい持ってるんですか?

M)結構手放したりして、今は30足くらいですかね。

T)スニーカーそのものではなく、シューレースにフォーカスを当てたのって先ほどの話以外に何か理由はあったんですか?

M)そうですね、元々自分でスニーカーショップを将来的にやりたいと思って上京をしたのですが、勉強していき事情や仕組みがわかった時に、なかなか個人でスニーカーショップとして成功するのが大変で、どうしたら自分はやっていけるかと考えました。答えは出ませんでしたが、それに向けての勉強という意識で始めやすかったというのも理由の一つです。

T)シューレースだけを作っているブランドってなかなかありませんよね。

M)そうですね。全くない訳じゃないですけど、名前が認知されているブランドはほぼないですね。

Shoelace Brand「GETABACO」

T)プロダクトを作る際のこだわりってなにかありますか?

M)質の高い商品を作る事です。日本製の商品も多いですね。

T)シューレースをデザインをする際はスニーカーのリリースの情報を見てイメージして作ったりするんですか?

M)今まではほとんどそういうのは無くて、ベーシックなカラーから増やして、こういったカラーがあったらいいなというのを考えたり、知人やお取引先さまに意見を聞いたり、多少はリリースされたスニーカーに合わせたり。

T)今はカラー何色出してるんですか?

M)今ロープレースは20色ほどです。トレンドのシーズンカラーをピックアップしてみたりとか、リフレクターとかアースカラーとかも出してますね。スニーカーに合わせるというより季節に合わせたり、洋服に合わせるイメージですね。

T)一般的なシューレースの長さって何cmなんですか?

 

M)大体一般的には120cmですね。GETABACOで出してるのも基本的に120cmです。スニーカーのデザインや紐を通す穴の数でも変わってきますが、平均的には120cmの印象です。最近のトレンドのスニーカーは通す穴が少ないものが多くなってきてて、それに合わせて短いものも出そうかなって考えてますね。実際にそういった声も頂いていますし。

T)ロープレースって結構使ってる人は多いんですか?

M)そうですね。スニーカーにアンテナを張ってる方は、2年前くらいから、ロープのシューレースがあるって事は知っていました。GETABACOを立ち上げた時からすぐに反応していただきましたね。でもまだまだ街中を見ても浸透はしていないですね。でも、各メーカーがリリースするスニーカーのシューレースもロープレース付属のものが増えてきましたね。

T)ロープレースがいちばん綺麗に見える結び方ってあるんですか?

M)シンプルに交差していくような通し方でボリューム出してっていうのがいちばん綺麗だと思います。

T)実際自分でロープレースを付けてて反響とかありますか?

M)自分で使っていて、人がそれを指差して「いいね」っていう事はないんですけど、GETABACOをスタートしてすぐにいくつかのお店からオファーをいただいたり、ファッションにアンテナを張ってる人達から喜びの声が聞けました。そういった反響はありますね。

 Shoelace Brand「GETABACO」

 

T)ちなみに一番集めたスニーカーのシリーズってなんですか?

M)元々バスケットボールやっていてバッシュからスニーカーの世界に入っていきました。タイミング的にもBULLS全盛期、やっぱりナイキのジョーダン、ロッドマンのシグネイチャーとかですね。ただ、シリーズを集めるというよりかは、ナイキが好きで自然と多くなっていった感じですね。自分は色んなブランドを履いてみたかったり、流行っているものが逆に嫌なタイプなんです。あんまり人気無いものというか、他の人と違うのが好きなので割と満遍なくといった感じです。ただ地元に居た時は売ってる店も少なくて、しかも実家の場所が凄い山の中だったので、そんなに買えるような場所もなく、お金もなく、本当に雑誌で見る存在というか…それが買えるとも思っていない。ネットもまだまだ無かったので、よく聞く話しかもしれないですけど、月刊バスケットボールとか、Boonとかファッション誌をよく見ていましたね。

T)洋服のほうもファッション誌を見たりしてチェックしてたんですか?

M)洋服も興味はあって雑誌から情報を得たりはしてましたけど、それを買うよりか靴が欲しいみたいな(笑)買えるんだったら洋服もいいものを買いたいけど、それをちょっと安く済ませて足元に使おうみたいな(笑)

T)最高何足あったんですか?

M)いや…でも全然ですよ。50足くらいですかね。色んなブランドも履いてみないとわからないので、色々と履きましたね。金銭問題もあるので、何かを削ってスニーカーを買うっていう感じでした。

T)ショップで働いてた当時はどんなスニーカーが人気ありました?

M)ここ最近はトレンドの移り変わりが凄く早いですよね。働き始めた当時はニューバランスがグっと出てくる本当に直前くらいだったのですが、これが必ず売れるっていうのはなかったんじゃないですかね。僕がいた店はジョーダンも取り扱いありませんでしたし。

T)絶対に手放したくない一足ってあるんですか?

M)少し前まではジョーダン3が好きで手放さずに持っていたんですけど、ここ数年の風潮を見て嫌になっちゃって。それも手放しました笑)みんなが持ってるから嫌になっちゃう傾向はありますね。お洒落に履いている人はすごく良いんですけど、これ履いてりゃいいんでしょ?みたいなのを見ると…(笑)それはそれでファッションシーンが盛り上がるからいいんですけど…(笑)まあ、自分がそういう事したいかって言ったらそうじゃないので。

T)取り扱ってる店舗は結構増えて来てるんですか?

M)都内は10店舗くらいですね。地方のセレクトショップさまにもお声をかけていただいて、ありがたいです。素敵なお店ばかりですので、旅行がてら足を運んでいただきたいです。

T)地方だと流行ってるスニーカーとか全然違いますか?

M)そうですね。たまに地元に帰って聞くと、名古屋では東京で定番化して来た印象のアシックスのGELシリーズも履いてる人全然居ない、と話は聞きますし、そういったズレやスピードの違いは感じますね。名古屋だと基本的にはジョーダンが人気みたいですね。

T)新色を出す度に、この色はこのスニーカーに合わせて欲しいなーとか考えますか?

M)ありますね。新しく出たスニーカーを見て、これはこの色が合うなって考えたりします。職業病で街歩いてると足元とか見ちゃいますね。大きな駅とかディズニーランドとかヤバいです(笑)自分でも無意識で見ちゃって疲れちゃうんですよね(笑)ミッキー見る回数よりスニーカー見ちゃいます。(笑)どこのブランドの何のモデルを履いてるんだろう、は基本。汚れてたりすると、よくないなーとか。履いてる靴とかファッションでその性格というか人柄がなんとなくわかるって言うのが多くて、そういった要素引っくるめて見てます(笑)

 
Shoelace Brand「GETABACO」

T)シューレースってどれくらいの種類あるんですか?

M)数多くあるんですけど、よく見るシンプルな平紐とか、昔だとファットシューレースとか。目立つものだとそういったもので、知らないだけで色々あって、ワークブーツに着いてる細いタイプ、アウトドア用の太目のとか。逆に凄い細いのとか。メーカーによっても色んな形がありますね。

T)シューレースを変えるだけでスニーカーの表情って変わりますよね。

M)ロープレースはNYのKITHというお店が発端なのですが、その店が他店と同じ靴でも、紐だけロープに変えて「ウチの限定ですよ」という打ち出し方をニューバランスやアシックスのスニーカーで行っていたんです。そこで紐の大事さに気づいたんですよね。そのシューレースを通したスニーカーの画像を見て、雰囲気は分かっていたつもりですけど、実際に自分で手に入れてロープレースを通してみた時に、衝撃、楽しさを感じました。その衝撃は今でも覚えてますね。

T)ロープレースが合う、合わない、とかってあるんですか?

M)ありますね。基本的にはローテク系のスーパースターとかスタンスミス、コンバースなどは合わないですね。ランニングシューズ系が合います。アシックスは抜群に合いますね。GEL LYTEシリーズとか。インスタグラムではユーザーの方がハッシュタグ#getabacoをつけてアップしてくださいます。毎日見てるんですけど、「この人かっこいいな」っていう組合わせもたくさん。テンション上がりますね。今もインスタグラムで写真をアップロードしてるんで、そういうのも参考にしてくれたら嬉しいですね。

T)パッケージもイチから水野さんがデザインを作ったんですか?

M)ロゴのステッカーが入ってるんですけど、ブランドイメージっていうのをデザイナーに伝えて作りましたね。最初にGETABACOっていう名前を決めて。スニーカーや足元関連のブランドなので、スニーカーの箱をロゴにしました。

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T)ブランドロゴは結構POPなイメージですけど、何故そういった感じのデザインにしたんですか?

M)スニーカーって割とストリートなイメージですけど、そういったテイストにしたら偏っちゃうというか…スニーカーはストリートの人だけのものではないですから。スニーカーを履いている人みんなに使って欲しいので、ストリートテイストになり過ぎず、ゆる過ぎないものにしたかったので。ステッカーに書いてあるGOOD DAY GOOD SHOEがブランドコンセプトですね。スニーカーが好きな人の為のブランドなんです。

T)ロゴステッカーの色々な種類がありますがなにか理由があるんですか?

M)素材で分けてるのですが、ベーシックなものは白で、コットンはクラフトっていう茶色にしています。リフレクター素材のシューレースに付けてるのは黒ブチにしていますね。

T)パッケージもってますよね。

M)海外ブランドのシューレースはビニールのジップロックのような袋に入れて売れられてたりするんですけど、安っぽくて。どうせ作るならこだわりたいと思ってデザイナーと一緒に話し合って決めましたね。

T)コラボレーションもやってるんですか?

M)今も既に何件かやらせていただいています。UNITED ARROWSさま、レディースのスポーツMIXのNERGYさまだったり。他にも何件かコラボさせていただいています。今後もいくつか予定していますよ。ノベルティーとして配布したい、とお声をかけて頂くこともあります。コラボレーションする時はステッカーのロゴの中にデザインを加えるかたちで出してます。

T)シューレース以外のもリリースされるんですか?

M)インソールを予定してます。前々から進行していたのですが、ようやくまとまって、年明けにリリースできそうです。クッション性がよくなるような素材で、見た目もお洒落に。靴を履いてしまえば見えなくなってしまう物ですけど、履く前に見えるじゃないですか。スニーカーはもちろんですけど、平日スーツで革靴を履かれる方にも使って欲しいなって。仕事行くのにもし気分が重い朝でも、靴を履く時に少しでも気分よくなってくれるといいなって思います。革靴は固いインソールが多いと思うので、履きやすくもなりますし。引き続きリリースするシューレースも、飽きてきたスニーカーでも、紐を替えたら新しく買ったスニーカーのような気分になるので、そうやって使って欲しいですね。

T)今日はありがとうございました。

 

M)ありがとうございました。

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